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第11回土木工事雑学講座

皆さんこんにちは!

USUI総業株式会社、更新担当の中西です。

 

 

土木工事と環境問題 〜インフラ整備と地球環境は両立できるのか?〜

 

 

今回は、道路・橋・堤防・ダム・上下水道など、社会インフラを支える「土木工事」と「環境問題」の関係について深掘りしていきます。

「重機を使って大地を掘り返す」「自然環境に影響を与えそう」といったイメージを持たれがちな土木工事ですが、実は現代の現場では**“環境と共存する”ための工夫や技術**が進化しているんです。


◆1. 土木工事は「自然と人の間に立つ仕事」

 

土木工事の目的は、人が安全・快適に暮らすための「インフラ基盤」を整えること。
たとえば、

  • 洪水を防ぐための護岸工事

  • 地震対策としての耐震補強

  • 交通の便を良くする道路整備

など、自然災害から人を守り、人と自然の間に境界をつくることが土木の役割です。

しかしその一方で、地形の改変や森林伐採、地下水への影響など、自然環境への負荷がゼロではないのも事実です。
だからこそ今、土木業界では環境と調和する工事=グリーンインフラという考え方が重要になってきています。


◆2. 土壌・水質・生態系への影響と対策

 

土木工事が行われるとき、特に注意しなければならないのが次の3つです。

◎ 土壌の攪乱

掘削や盛土によって土壌の層構造が乱れると、水はけや植物の生育に影響が出ることがあります。
⇒ 対策:表土の分別保存と復元技術の活用

◎ 水質汚濁

現場での濁水排出や流出によって、河川や地下水に影響が出ることも。
⇒ 対策:濁水処理施設や排水フィルターの設置

◎ 生態系の分断

動物の通り道や魚の産卵場を破壊しないよう、設計段階での工夫が求められます。
⇒ 対策:エコパス(動物の横断路)や魚道の設置

これらの配慮が、環境に負担をかけずに工事を進めるカギになります。


◆3. 建設資材とCO₂排出量

 

土木工事では、大量のコンクリート・鉄・アスファルトなどを使用しますが、これらは製造過程で多くの二酸化炭素(CO₂)を排出します。

そのため、近年では、

  • 再生骨材入りコンクリートの活用

  • アスファルトの再生利用(RAP材)

  • 木製土留材など自然素材の利用

といったカーボンフットプリント(CO₂排出量)を減らす資材の導入が進められています。


◆4. 工事車両の燃料・排ガス問題

 

土木現場では重機・ダンプ・ミキサー車などが稼働し続けるため、排ガスや燃料消費による環境負荷も大きな課題です。

現在では、

  • アイドリングストップの徹底

  • 低燃費・電動重機の導入

  • 現場発電の再エネ化(太陽光、蓄電池)

など、機械レベルでの環境対策が取り組まれています。


◆5. 環境アセスメントとSDGsへの対応

 

大規模な土木工事では、事前に「環境影響評価(環境アセスメント)」を実施し、計画段階から周辺環境への影響を予測・評価することが義務づけられています。

また、国や自治体もSDGs(持続可能な開発目標)に沿った公共事業を求めており、
土木工事にも次のような目標が求められています:

  • 目標6:安全な水とトイレを世界中に(下水道整備)

  • 目標9:産業と技術革新の基盤を作ろう(インフラ整備)

  • 目標13:気候変動に具体的な対策を(緑地・治水事業)


◆まとめ:土木は「自然と共生する技術」へと進化中

 

一昔前までは「開発=環境破壊」とも言われていましたが、今や土木工事は**“守るために造る”エコ社会の一部**として役割を見直されています。

次回は、そんな土木工事が未来に向かってどう進化していくのか? 最新技術や展望を交えて詳しくご紹介します!

次回もお楽しみに!

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